冬の海釣りは本当に釣れないのか?
「冬は魚が釣れない」というのは大きな誤解です。確かに夏のように何でも釣れる爆釣シーズンではありませんが、冬にしか狙えない魚や、冬だからこそ脂が乗って美味しい魚がいます。しかも釣り人が減るため、普段は混雑する人気ポイントを独占できるという大きなメリットがあります。
防寒対策をしっかりすれば、冬の海釣りは静かで美しい海を楽しみながら、美味しい魚を手にできる贅沢な時間です。この記事では、冬に堤防や磯から狙えるおすすめの5魚種を、釣り方やコツとともに紹介します。
第1位:カサゴ(ガシラ)- 冬の堤防の絶対的エース
なぜ冬に狙い目?
カサゴは一年を通じて釣れる根魚ですが、冬は産卵のために浅場に寄ってくるため、堤防の足元で釣れやすくなります。さらに、他の魚種の活性が下がる中でもカサゴの食い気はそれほど落ちず、冬の堤防で最も安定して釣果が出る魚種です。
釣り方
穴釣り(ブラクリ仕掛け)がもっとも手軽で確実。ブラクリ(赤いオモリに針がついた仕掛け)にオキアミやサバの切り身をつけ、テトラポッドの隙間や岩の割れ目に落とすだけ。短い竿(1〜2m)でOKなので、持ち運びも楽です。
もう一つは根魚用ワーム(ジグヘッド+ソフトルアー)での釣り。2〜3インチのグラブ系ワームを2〜5gのジグヘッドにセットし、底をゆっくりズル引きします。エサが不要なので手が汚れないのがメリットです。
おすすめの時間帯
カサゴは夜行性なので、夕マズメ〜夜釣りが最も釣れます。ただし冬の夜釣りは防寒対策が必須。日中でもテトラの穴に潜んでいる個体は食ってくるので、昼の穴釣りでも十分楽しめます。
味わい
白身で上品な味わい。煮付けが絶品で、唐揚げや味噌汁の具にしても美味しい。20cm以上の良型なら刺身も可能です。
第2位:メバル - 春告魚の本格シーズンは冬から
なぜ冬に狙い目?
「春告魚(はるつげうお)」の異名を持つメバルですが、実は12月〜3月が本格シーズン。冬の水温低下に強く、夜間に活発にエサを追います。近年はルアーで狙う「メバリング」が大人気で、繊細なアタリとスリリングなやり取りを楽しめます。
釣り方
メバリング(ルアー):6〜7ftのUL(ウルトラライト)ロッド、1000〜2000番リール、フロロ2〜3lbまたはPE0.3号+フロロリーダー。1〜2gのジグヘッドに2インチ前後のワームをセット。常夜灯の明暗の境目を狙い、ゆっくりただ巻きするのが基本です。
エサ釣り(ウキ釣り):シラサエビ(モエビ)を使ったウキ釣りも実績が高い。電気ウキを使えば夜でもアタリが見やすい。タナは1〜3mに設定し、流れに乗せてゆっくり流します。
おすすめの時間帯
夜釣りが圧倒的に有利。日没後、常夜灯に小魚やプランクトンが集まり、それを追ってメバルが浮いてきます。風が弱く波が穏やかな夜がベスト。
味わい
淡白で上品な白身。煮付けが定番ですが、20cm以上なら刺身も絶品。アクアパッツァやカルパッチョなど洋風調理にも合います。
第3位:カレイ - 冬の投げ釣りの主役
なぜ冬に狙い目?
カレイは冬に産卵のため浅場に移動してくる、まさに冬の投げ釣りの代名詞的なターゲットです。11月〜2月がハイシーズンで、砂底の堤防やサーフから狙えます。大型のマコガレイは40cmを超えることもあり、釣り応え十分です。
釣り方
投げ釣り(置き竿)が基本スタイル。投げ竿(4m前後)にカレイ仕掛け(流線針12〜15号、2本針)をセットし、イソメをたっぷりつけて遠投。竿を三脚に立てて、鈴をつけてアタリを待ちます。
コツはエサをケチらないこと。イソメは1本の針に2〜3匹「房掛け」にして、ボリュームでアピールします。カレイは匂いでエサを探すため、エサが大きいほど寄せる力が強くなります。
おすすめの時間帯
カレイは日中に活動する魚なので、朝マズメ〜日中が狙い目。特に潮が動くタイミング(満潮・干潮の前後)にアタリが集中しやすいです。
味わい
冬のカレイは「寒ガレイ」と呼ばれ、身が締まって脂が乗った最高の状態。刺身・煮付け・唐揚げ・ムニエル、どの調理法でも美味です。
第4位:ヒラメ - 冬の高級ターゲット
なぜ冬に狙い目?
ヒラメは冬に脂が乗り、味が最も良くなる時期です。「寒ビラメ」は高級寿司ネタとして知られ、冬こそ味わいの旬。堤防やサーフからも狙える意外と身近なターゲットです。
釣り方
泳がせ釣りが最も実績があります。サビキで釣った小アジやイワシを生きたまま泳がせ針にセットし、底近くを泳がせます。ヒラメは食いつくまでに時間がかかるので、アタリがあっても30秒〜1分待ってからアワセるのがコツ(通称「ヒラメ40」)。
ルアー(サーフフィッシング)も人気。ミノーやジグヘッド+ワームで砂浜からキャストし、底近くをゆっくり引いてきます。
おすすめの時間帯
朝マズメが最も期待できる時間帯。日の出前後の1〜2時間に集中してアタリが出ることが多いです。
味わい
言わずと知れた高級魚。刺身・寿司が最高。縁側(ひれの付け根の身)は特に珍重されます。フライ・ムニエルにしても絶品です。
第5位:ブリ(イナダ・ワラサ)- 冬の青物ジギング
なぜ冬に狙い目?
ブリは冬に脂が最も乗り、「寒ブリ」は冬の味覚の代表格です。出世魚で、サイズによってワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと名前が変わります。堤防からはイナダ・ワラサクラス(40〜70cm)が主なターゲットです。
釣り方
ショアジギングが人気。9〜10ftのMH〜Hクラスロッド、4000〜5000番リール、PE1.5〜2号。メタルジグ30〜60gをフルキャストし、ジャーク&フォールで誘います。
泳がせ釣りでも大型が狙えます。生きアジを使った泳がせ仕掛けで、潮通しの良い堤防の先端付近が好ポイント。
おすすめの時間帯
朝マズメの一瞬が勝負。ブリの回遊は時間が限られており、朝の30分〜1時間に集中することが多いです。
味わい
脂の乗った寒ブリは最高級品。刺身・ぶり大根・照り焼き・しゃぶしゃぶ。自分で釣った寒ブリを食べる幸せは格別です。
冬の釣りに必須の防寒装備
冬の海辺は想像以上に寒いです。しっかりとした防寒対策なしでは釣りに集中できません。
- レイヤリング:吸湿速乾インナー+フリース+防風防水アウターの3層構造
- 防寒グローブ:3本カット(指先が出る)タイプが操作性と保温性のバランスが良い
- 防寒長靴・厚手の靴下:足元の冷えは全身に響く
- ネックウォーマー・ニット帽:首と頭を温めると体感温度が格段に上がる
- カイロ:背中と腰に貼るカイロ、ポケットに握るカイロ
- 温かい飲み物:保温ボトルにホットコーヒーやスープを持参
防寒装備については冬の堤防釣りで釣れる魚と防寒対策で詳しく解説しています。
まとめ:冬の海釣りで特別な一匹を
冬の海釣りは、釣れる魚の種類こそ限られますが、その一匹一匹の価値が高いのが最大の魅力です。脂の乗ったカサゴの煮付け、上品な白身のメバル、寒ガレイの刺身。冬に釣れる魚は、どれも食卓で主役になれる上質な魚ばかりです。
防寒対策をしっかり整えて、冬の静かな海で至福の一匹を狙いましょう。全国の釣りスポットで冬に実績のある堤防を探してみてください。