釣った魚は自分でさばくともっと美味しい
釣りの楽しさは魚を釣り上げる瞬間だけではありません。自分で釣った魚を、自分の手でさばいて、最高に新鮮な状態で食べる。これこそが釣りの醍醐味の完成形です。
「さばくのは難しそう」「どこから手をつけていいかわからない」そんな方のために、堤防釣りで最もよく釣れるアジ・サバ・キスを例に、基本の三枚おろしの手順をわかりやすく解説します。
まず揃える道具
魚をさばくために最低限必要な道具は以下の5つです。
- 出刃包丁(小出刃 or 万能包丁でもOK):魚をさばく基本の刃物。最初は小さめの出刃(刃渡り12〜15cm)が扱いやすい。普通の万能包丁でも小〜中型の魚なら十分
- まな板:できれば大きめのもの。プラスチック製が衛生的で洗いやすい
- ウロコ取り:専用のウロコ取りがあると楽。なければペットボトルの蓋やスプーンでも代用可能
- 骨抜き(毛抜き型):三枚おろし後の中骨を抜くのに使用。100均でも入手可
- キッチンペーパー・新聞紙:魚の水分を拭いたり、内臓を包んで捨てるのに大活躍
基本の下処理(全魚種共通)
ステップ1:ウロコを取る
ウロコ取り(または包丁の背)を尾から頭に向かって動かし、ウロコを取ります。キスは細かいウロコが多いので丁寧に。アジはウロコが少ないですが、側線上の「ゼイゴ」と呼ばれる硬いトゲ状の鱗は包丁で削ぎ取ります。
ステップ2:頭を落とす
胸ビレの付け根に斜めに包丁を入れ、中骨をカットして頭を落とします。アジやキスのような小型魚なら包丁の重さだけで十分切れます。
ステップ3:内臓を取り出す
腹に包丁を入れて肛門まで開き、内臓をかき出します。腹腔内に残った血合い(背骨沿いの黒い膜)を流水で洗い、キッチンペーパーでしっかり水気を拭き取ります。この水気の拭き取りが鮮度を保つカギです。
三枚おろしの手順
三枚おろしとは
三枚おろしとは、魚を「右身」「左身」「中骨」の3つに分ける基本技術です。刺身・天ぷら・フライなど、ほとんどの魚料理の下ごしらえに使います。
手順1:背側に切り込みを入れる
頭を右にして置き、背ビレに沿って頭側から尾に向かって浅く切り込みを入れます。最初は皮を切る程度の浅い切り込みでOK。次に同じラインをなぞるように、中骨に沿って少しずつ深く包丁を入れていきます。
手順2:腹側に切り込みを入れる
魚の向きを変え、腹側にも同様に中骨に沿って切り込みを入れます。背側と同じく、浅い切り込みから徐々に深くしていくのがコツです。
手順3:身を切り離す
背側と腹側の切り込みがつながったら、尾の付け根に包丁を入れ、中骨の上を滑らせるようにして身を切り離します。これで片面が完了。裏返して同じ手順を繰り返せば、三枚おろしの完成です。
手順4:腹骨をすく
おろした身の腹側には肋骨(腹骨)が残っています。包丁を薄く寝かせて、骨の下に刃を入れ、骨ごと薄く削ぎ取ります。もったいない気がしますが、ここを丁寧にすることで口当たりの良い身になります。
手順5:中骨を抜く
身の中央に残った小骨(中骨)を、骨抜きで1本ずつ抜きます。骨の方向に沿って引き抜くのがポイント。指で触って骨の位置を確認しながら作業しましょう。
魚種別のさばき方ポイント
アジのさばき方ポイント
- ゼイゴを取る:尾から頭に向かって包丁でゼイゴ(硬い棘状のウロコ)を削ぎ取る。これを忘れると食べる時に口に刺さる
- 皮引き:刺身にする場合は皮を引く。尾側の端に切り込みを入れ、皮と身の間に指を入れて引っ張ると簡単に剥がれる
- 小型はゼイゴを取って開きにするだけでもOK:10cm以下の豆アジは三枚おろしではなく、腹開きにして唐揚げが美味
サバのさばき方ポイント
- 鮮度が命:サバは「サバの生き腐れ」と言われるほど鮮度劣化が早い。釣ったらすぐに血抜き&氷締め
- 三枚おろし後は塩を振る:しめ鯖にする場合は、おろした身にたっぷり塩を振って30分〜1時間置き、酢で締める
- 寄生虫(アニサキス)に注意:目視で確認し、見つけたら取り除く。心配な場合は必ず加熱調理(60度1分以上)するか、マイナス20度以下で24時間冷凍
キスのさばき方ポイント
- 開きが基本:キスは天ぷらにする場合が多いので、三枚おろしより「背開き」が便利。背中から包丁を入れて開き、中骨を取る
- 小型はそのまま:15cm以下の小型は、頭と内臓を取って丸ごと天ぷらが絶品
- 水分をしっかり拭く:天ぷらにする場合は、衣をつける前にキッチンペーパーでしっかり水分を取ること。油はねを防げる
🎬 参考動画
▶ 「魚 さばき方 初心者」の動画をYouTubeで見る簡単レシピ3選
アジの刺身(たたき)
三枚におろして皮を引き、食べやすい大きさに切って盛り付けるだけ。新鮮なアジはそのまま刺身が一番美味しい。叩いてアジのたたきにし、ネギ・ショウガ・ミョウガを乗せるのも絶品です。
サバの塩焼き
三枚におろしたサバの身に塩を軽く振り、20分ほど置いて水分を拭き取ります。グリルまたはフライパンで皮目から焼き、こんがり焼き色がついたら裏返して中まで火を通します。大根おろしとポン酢でシンプルにいただきましょう。
キスの天ぷら
背開きにしたキスに軽く塩を振り、水分を拭いてから天ぷら衣をつけて180度の油で1〜2分揚げます。身がふっくらと膨らんで白くなったら完成。塩で食べるのが最高です。
📖 もっと詳しく知りたい方へ
まとめ
魚のさばき方は「慣れ」がすべてです。最初はうまくいかなくても、3匹もさばけばコツがつかめます。まずはアジやキスなど小型の魚で練習し、少しずつステップアップしていきましょう。
釣りも料理もできるようになれば、趣味としての楽しさは倍増します。堤防釣り初心者の道具選びや全国の釣りスポット一覧を参考に、まずは魚を釣ることから始めてみてください。アジ・キスの旬情報も合わせてチェックしましょう。